ブロードウェイミュージカル「シカゴ」
20周年記念ジャパン・ツアー

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#10『プット・イン・リハーサル』

『実録!!ブロードウェイへの道』連載10回目。前回の投稿はこちらをクリック!!   7月5日(木) - 初日まであと5日! 14:00~15:00:歌の確認 CHICAGOのオリジナルのクリエイティブの1人、音楽アドバイザーのロブ・フィッシャーが稽古に参加しました。ロブは米倉さんとアムラのデュエットの声の相性の良さに非常に満足し、その後、米倉さんのソロの「ミー・アンド・マイ・ベイビー」と「ファニー・ハニー」で、細かい発音の試行錯誤が行われましたが、ロブもレズリーも現状の出来に満足しています。   15:00~17:00:ダンス、場面の確認 米倉さん他、ビリー・フリン(昼のアンダースタディ)、エイモス、ママ、ヴェルマ(アムラ)、フレッドらプリンシパルのダンスと場面確認が行われました。ロキシーが登場する「オール・ザット・ジャズ」から順々に通し、「フィナーレ」まで。米倉さんは、以前(6月始めの頃)と違い、演技と歌、ダンスに落ち着きと説得力がつき、いい意味で貫禄を感じさせます。米倉さんの身体も一段とシャープになっていて、舞台俳優/ダンサーの筋肉がつき、ブロードウェイのキャストと並んでも全く遜色がない存在感です。   この日の稽古が終わると、自分で施す舞台用のメイクアップの確認とウィッグの最終確認をスタッフと行い、翌日の「プット・イン・リハーサル」に備えました。     7月6日(金) - 初日まであと4日! 14:00~17:00 この日は稽古の大詰めである「プット・イン・リハーサル」です。 その名の通り、リプレイスメントキャスト(途中で加わるキャスト)を「入れる」(Put-In)ためのリハーサルで、「Put-In」されるキャストは本番と同じヘアメイク、衣裳、小道具でリハーサルが行われます。米倉さんが演じるロキシーは、全てのキャストと場面があるので、この日はフルカンパニーが呼ばれました。全キャスト(ビリー役はアンダースタディ)、全ミュージシャン、全スタッフで、ロキシーの場面とその前後のシーンを抜き出して1幕から順をおって通します。クリエイティブ・チームは客席からNOTEを取りながら観ていたのですが、彼らの他、劇場スタッフからも米倉さんのコメディ演技に笑い声が起きていました。   そして、「マイ・オウン・ベスト・フレンド」をアムラと歌い終え、一幕が終了すると、キャストから拍手が湧き上がりました。この時点で米倉さんはカンパニーのひとり一人と、良い関係を築いていたのです。客席で観ていたスウィングのジェニファー・ダン(2010年日本公演のハニャック役)は「本当によくやってる。自分のことみたいに嬉しい」と喜び、CHICAGOのゼネラル・マネージャーのBJホルト氏も「彼女の台詞はきちんと伝わるし、なによりも彼女のユーモアセンスは素晴らしい」と感動していました。   10〜15分の休憩を挟み、プット・イン・リハーサル2幕の始まりです。 ロキシーの冒頭の曲は、激しい振付けの上、歌詞が詰め込まれている楽曲「ミー・アンド・マイ・ベイビー」です。歌詞のもたつきが少しありましたが、男性アンサンブルとのダンスも身長の高さのお陰もあり、非常に美しく舞台映えします。照明と音響が入る初めての舞台稽古としては素晴らしい出来映えとなりました。   前日の稽古を指導したロブ・フィッシャーも言っていましたが、何より特筆したいのは米倉さんの声質とアムラのとの素晴らしい相性です。「ナウアデイズ」を一緒に歌う2人の心地よいユニゾンが響き、最後のダンスナンバー、「ホット・ハニーラグ」の怒濤の勢いに繫がります。キャストたちは夜公演があるため、このリハーサルも六割ほどのパフォーマンスですませますが、2人のハニーラグはとても魅力的で本番が楽しみになるほどです。ハニーラグが終わって息があがっているところに最後のシーン「フィナーレ」となります。2人が花束を貰って、アメリカンドリームの皮肉を観客にぶつけるシーンなのですが、ここでハプニングが起きました。ロキシーの重要な台詞を飛ばしてしまったのです。   気を落とす米倉さん… ですが「今日間違えたことは本当にラッキーだった」と皆がいい、 「今日間違えたから、本番は大丈夫!それ以上に素晴らしいロキシーだった」とお世辞ではない言葉が。ブロードウェイのクリエイティブは紳士(または淑女)でありながら、本音は必ず言います。いいものはいい、悪いものは悪い、を伝えるということは彼らにとっては大事なことなのです。   「プット・イン・リハーサル」は通常で言うところの「通しリハーサル(ゲネプロ)」にあたります。ですが、「Put-In」されるキャストのみの場面を行うものなので、実際には本番を行うことで初めて「通し」となるのです。そういった意味でもこのリハーサルは大事だったのです。     クリエイティブ・チームとカンパニーはこのリハーサルで安心し、一方、米倉さんは気を落としてこの日は終了となりました。 (つづく) [caption id="attachment_323" align="alignnone" width="302"] プット・イン・リハーサルの風景[/caption]

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